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GoodJob! Travel MIYAGI 2022/山元町めぐり(NPO法人ポラリス)

11月26日(土)実施予定の「地域ではたらき、地域に学ぶ山元町めぐり」についてご紹介します。GoodJob! Travel MIYAGI 2022は、11月26日(土)~27日(日)の 1泊2日ツアーですが、山元町めぐりはその第1日目のプランとなります。

訪問先1:地域ではたらき、地域に学ぶ山元町めぐり(宮城県亘理郡山元町)

第1日目/ 11月26日(土)~27日(日)(宮城 1泊2日ツアー)

風の章ガーデンでの園芸活動2021(高齢者施設の庭づくり)

東日本大震災による大津波によって町の面積の4割が浸水するという甚大な被害を受けた山元町は、最新の防災計画を取り入れたコンパクトシティとして町全体が再建されました。その地でポラリスというNPO法人を立ち上げた田口ひろみさんは、震災で家族や家を失った障害のある人たちが、生きる力を取り戻し、これから地域で素敵に生き、はたらくためには、地域の復興に取り残されず、地域の人たちと支え合うことができるまちづくりが最も重要と感じ、震災以降、奔走してこられました。その手腕はモデルケースとして注目され、中央官庁をはじめ全国各地の地方行政担当者の視察対象にもなっています。本ツアーでは、田口さんと山元町をめぐり、地域のハードの復興とソフトの復興について考えます。

NPO法人ポラリス Webサイト  http://polaris-yamamoto.com/

田口ひろみさんプロフィール 1991年、仙台市からIターンし、1998年から町の障害者施設で働く。2011年東日本大震災を経験し、アート&ケアよる障害者の仕事づくりと生きる力の取戻しに取組んだ。2015年「障害のある人もない人も素敵に生き、はたらくことができる地域づくり」を目指してNPO法人ポラリスを設立。精神保健福祉士。社会教育士。59歳。

11/26 スケジュール

10:10 各自、JR 仙台駅集合。JR 常磐線乗車。*11:15JR山下駅からの合流も可
11:25  JR 山下駅(駅前壁画や防災センター)を見学。
12:15 和風レストラン田園にて昼食。名物はらこ飯をお召し上がりいただきます。
13:30 海から400m にありながら地域住民と生徒を守り抜いた山元町震災機構 中浜小学校を見学。
14:45 ポラリスのメインの施設外就労の場でもあるGRA 先端農場「ICHIGO WORLD」を見学。
15:45~17:15 ポラリス訪問。本部、アトリエの見学後、代表田口さんとディスカッションタイム。
18:15 バス移動、ホテルチェックイン。(バス車内にてお待ちいただきます)
18:45 就労支援 A 型施設の TFU( 東北福祉大学)Cafeteria Olive にて夕食。
ゲストにこの旅の現地コーディネーター柴崎由美子さんを迎えます
夕食後 フリータイム
仙台市(泊) OF HOTEL 宮城県仙台市青葉区花京院1丁目4-14
お食事(1 日目):朝× 昼◯ 夜◯

関連情報

・復興庁 「新しい東北」 官民連携推進協議会 令和元年度「新しい東北」復興・創生顕彰受賞

・文部科学省 令和3年度「学校卒業後における障害者の学びの支援に関する実践研究」採択団体(ポラリスの取組・成果概要PDF) 

JR常磐線と田んぼ。高架橋を走る列車。震災で壊滅した山下駅は、2016年12月に内陸側に移して再建されました。「広がる田んぼの四季折々の風景は、電車で通勤通学する人たちには故郷を感じる自慢の風景」だと田口さんは言います。

「被災した過疎地で暮らす障害者が地域で素敵に生き、はたらけるように。」

2022年4月現在で全国1718市町村の51.5%である885市町村が過疎地に指定されています。宮城県山元町もその一つです。

田口さんは、NPO法人ポラリスを立ち上げる前は、山元町社会福祉協議会職員として障害者施設の施設長を務めていました。障害者支援を担う専門スタッフとして震災から学んだことは、障害者と地域の人たちが互いを理解し合い、いつでもどんな時でも助け合える地域づくりの重要性でした。

宮城県山元町の人口は2011年の東日本大震災で16000人から12000人に減少。この被災した過疎地山元町で暮らす障害者もはじめ誰もが“素敵に生き、はたらく”ことができる地域に再生されることを願い、田口さんは2015年にNPO法人ポラリスを設立しました。

ポラリスが手がけた、壁画「HAPPYやまのもと」。この壁画の制作経緯については、復興庁「新しい東北」 官民連携推進協議会が発行するこちらの記事でも紹介されています。壁画の前に写っているのは、ポラリスアーティストの牧稔さんと門間美佐子さん。田口さんは、今回、このツアーのために、お二人に協力をいただいて撮ったという山元町の案内写真を送ってくださいました。

ポラリスの利用者の半数以上が震災で家族や家を失った人たちです。写真に写っている牧稔さんは、震災で自宅が全壊し、現在は災害公営住宅で独り暮らし。門間美佐子さんは、海沿いにあった自宅は大津波で流され、現在はお母さんと二人暮らしをされています。このように被災した障害のある人たちが、生きる力を取り戻し、これから地域で素敵に生き、はたらくためには、地域の復興に取り残されず、地域の人たちと支え合うことができるまちづくりが最も重要と感じ、ポラリスは、その道標となるべく、地域づくりに参加してきました。

【田口さんによる写真解説】2017年9月に完成した山元町防災拠点・山下地域交流センター(つばめの杜ひだまりホール)。災害時には「町民の安全・安心を守る防災拠点」としての機能として、平常時には「地域の交流・活力を創造するための交流拠点」としての役割を担う施設です。この社会教育施設に障害者がいつでも気軽に利用できる環境をつくるために「山元こぐまサロン」の活動を町に提案し、今年で4年目。障害のある人とない人が共に学び合える場づくりが定着しつつあります。

【田口さんによる写真解説】障害者、支援スタッフ、区長、民生委員、行政職員、地域住民で共に学びつながる「山元こぐまサロン」この時のテーマは「地域共生社会って?」

この日のお昼はレストラン田園のはらこ飯をいただきます。はらこ飯は、山元町の郷土料理。炊き込みご飯に炊いた鮭やイクラがたっぷり乗って、大変おいしいですよ!

山元町震災遺構 中浜小学校。海から400m の位置にありながら地域住民と生徒を津波から守り抜きました。

GRA先端農場「ICHIGO WORLD」。津波で大被害を受けた町の特産品であるイチゴ栽培。GRAはスマート農業の手法を取り入れて復興させました。ポラリスのメインの施設外就労の場となっているほか、海外からの就労も積極的に受け入れています。

アトリエで大学生と交流する、ポラリスアーティストの牧稔さんと門間美佐子さん。もともと住宅として使われていた建物をお借りし、現在はアトリエとして使用されているとのこと。大変居心地のよい空間です。本ツアーでは、こちらのアトリエと、ポラリス本部にある最近始動した地域の憩いの場、ポラリス広場に訪問します。お天気がよければ、お外でコーヒーをいただき、運が良ければ、あたらしく稼働しはじめた「移動屋台ポラリス」も見られるかも!? この続きは、ぜひ現地で体験いただければと思います! 乞うご期待!

【田口さんによる写真解説】山元町役場から海の方を見た風景。新市街地が広がる。この道路は震災後に山を切り開きつくられた道路です。

「私たちの『はたらく・たのしむ・まなぶ』活動が山元町のソフトの復興をデザインしている。地域の人たちの文化や価値観に何かしら影響を与え、しなやかで優しい地域づくりを進めている」と田口さんは言います。ハードの復興だけでなくソフトの復興もどれほど大切なことか。就労支援のほかに、障害のある人の生涯学習の場づくりでも定評のある田口さんに山元町をご案内いただき、たくさん学びたいと思います。

施設内に閉じず、町にある資源をふんだんに活用して地域活性化を図っているポラリスの活動は、山元町に留まらず、日本各地の地域活性化の道標になることでしょう。さらにいえば、この「山元町めぐり」をとおして、私たちひとりひとりのあいだで、身の回りにあるものを大切な宝物、資源だと気づいて活用するマインドがきっと活性化されることになるでしょう。みなさまのご参加お待ち申し上げます!

この1泊2日の宮城ツアーには、NPO法人エイブル・アート・ジャパン代表理事の柴崎由美子さんとGoodJob!センター香芝センター長の森下静香が全行程同行します。「山元町めぐり」の後は、仙台に貸切バスでもどって、夜は、柴崎さんから東北の地で今何が起こっているのかじっくりとお話を伺う機会も設けます。ディスカッションの時間をたっぷりととり、参加者と受入側が発見や課題を共有し、それぞれのアクションにつながる学び合いの場づくりをします。

旅行詳細・お申し込み

旅行の詳細は、ツアーチラシ(PDF)をご覧ください。
お申し込みは、下記リンク先フォームより受付いたします。
https://forms.gle/xUCfK4kawx2wFHA3A

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